日焼け止めをめぐる"Friends of the Earth"対"Environmental Working Group"

どっちも似たような立場の環境グループかと思っていたが、日焼け止めのナノ粒子について正反対の立場をとっている。Friends of the Earthは8月14日、報告書"Nanoparticles and Sunscreens: A Consumer Guide for Avoiding Nano Sunscreens"をリリース。消費者にナノ粒子を使った日焼け止め商品を買わないように訴えた。彼らは128の化粧品会社に質問状を送り、ナノ材料の使用の有無と試験の実施の有無を尋ねた。
質問文は「あなたの会社の日焼け止め製品のいずれかに100ナノメートル未満のサイズの工業粒子(例えば、「ミクロ化した」酸化亜鉛や二酸化チタン)を含んでいますか?」。製品にナノ粒子を使用していないと断言した9社の名前が掲げられ、"out of harm"であるとしている。ナノ粒子=危険、それ以外の成分=安全、という単純な二分法であることが分かる。
New York Tiems紙はさっそく「あなたの日焼け止めの中のナノ粒子:扱うには熱すぎる?」と題する記事でこれを批判的に論評している。そこには、Environmental Working Group(EWG)による正反対の調査結果が引用されている。EWGの調査では、むしろ、酸化亜鉛や二酸化チタンは、他の成分よりもずっと安全であったことが指摘されている。Friends of the Earthのページの方が見やすいレイアウトで報告書もきれいだけど、EWGの調査の方が圧倒的にしっかりした内容に思える。