2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

有害性発症メカニズムについての論文2本

多層CNTがマウスに全身免疫機能を低下させる仕組み Nature Nanotechnology誌のオンライン版に載った論文。ガーディアン紙の記事の中で著者は、「肺の外でも影響が出てること」を強調している。以下、要旨の抄訳(正確でないかも)。 0、0.3、1mg/㎥の3群のマ…

ナノリスク規制についての動き

John C. Monica, Jr.氏のブログによると、Inside U.S. Trade誌の記事によると、ナノテク規制について3つの進展があると報じられているそうだ。確かに、銀ナノ粒子についての請願はまだ決定が出されていない。これらのリアリティについては分からないが心に留…

米国のナノテク専門家へのアンケート調査

米国のナノ科学者に対するアンケート調査の結果を分析した論文がJournal of Nanoparticle Researchに発表された。タイトルは「リスクと規制について:米国トップクラスのナノ科学者が、どのようにしてナノテクに関する政策スタンスを形成するか」(リンク)…

欧州のリスク評価人材育成コース

EUの健康リスクアセスメントの人材育成コース。こういうのを見るたびに、欧州統合のメリットって大きいなあといつも思う。10個のコースからなり、これまで5番目まで終了。いつも3倍くらいの競争率のようだ。今、6と7の参加者を募集している。6はとてもユニー…

ICONの最近の動き

ICONはしばらく前に、GoodNanoGuideをベータ版を正式に立ち上げた。入口は、ナノテク新参者(Basic)、そこそこ知ってる人(intermidiate)、労働衛生の専門家(Advanced)の3つ用意されている。参加形態としては、コミュニティメンバーとエキスパートメンバーの…

REACHのもとでナノ材料をどう分類するか。

欧州のREACHでは昨年12月に予備登録が終了したので、次は、物質ごとにSIEF(物質情報交換フォーラム)を形成し、有害性情報を収集していくことになる。米国TSCAと同様、REACHでもカーボンナノチューブやフラーレンは別物質扱いではあるものの、ナノ材料の定…

ナノテクノロジーの意味は欧米と日本で異なる。

欧米ではナノテクノロジーは(当然であるが)新興技術の1つと捉えられている。だから、iPS細胞やジオエンジニアリングなんかと同じように、一般人の知名度は低いし、新興技術であるがために不確実性も多く、懐疑的な態度をとる人たちも多くいる。これは、新…

"Safenano"はIOMのベンチャーだった。

いまシアトルでISOの会議に参加中のRob Aitkin氏がトップのSafenanoはウェブサイトで提供しているニュースの更新も多く、有用な情報源なのだけど実態はよく知らなかった。最近ちょっと調べてみて、こう書かれていることに気づいた。 Safenanoイニシアティブ…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

全部ちゃんと読んでるんだけど、久しぶりの追っかけ。 5月21日は、ナノテク安全性研究の資金の話。 NIOSHのリスク研究予算が500万ドル新たに増えたとのこと。オバマ政権効果かもしれない。もともと700万ドルあったので合計1200万ドルになる。さらに、Maynard…

ナノリスク関連イベントのまとめ

6月16〜17日、Nanotechnology Governance Compared University of Viennaで開催される国際ワークショップ。主催はウィーン大学のLife Science Governance (LSG) Research Platformという組織。最初の基調講演にSheila Jasanoff氏。 6月22日、2nd Internation…

EuroNanoForum2009に行ってきた。

近くまで来たのでついでにプラハで開催されていたEuroNanoForum2009に行ってきた。最初はナノテク2009のような展示会かと勝手に思っていたが、講演中心のイベントだった(プログラム見たらすぐに分かるんだけどね)。それも、4日間のうちの3日目からの参加。…

「リスク規制のための新しいアイデア」

ワシントンDCで6月22〜23日に開催(リンク)。メンバーも豪華だし、全部ぼくの守備範囲のトピックなので絶対におもしろいんだろうけど、逆に刺激は少ないかも(といってもどうせ出席できないんだけどね)。ちなみに、パネル1と2に出てくるOIRAは、OMBの中の…