2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

やっぱりカドミウム汚染米は危ないのかと思ったら

[リスク]カドミウム汚染米は大丈夫らしいが。 と書いたところだけど、週刊現代10月4日号の記事中のpp.152〜153には「カドミウム米も不正に転売か!?」という小見出しが。しかし読んでみると、特記すべき根拠があるわけではなく、「三笠フーズの事件を見れば、…

カーボンナノチューブでがんが生じたり治ったり??

以前、マウスへの腹腔内投与実験の結果をもとに、毎日新聞が「ナノチューブでがん」という見出しの記事を書き(2008年3月7日)、その話題は5月にNHKでも放送された。今度は「カーボンナノチューブでがん細胞を死滅」というニュースをNHKがやっていた(2008年…

カドミウム汚染米は大丈夫らしいが。

事故米のニュースのときにまっさきに思い浮かんだのは「カドミウム汚染米は大丈夫か?」だった。0.4ppm以上1.0ppm未満のカドミウムが検出された米は食用に適さないとして工業用途に回されることになっているからだ。こっちの方が量としては圧倒的に多いだろ…

EPAとNSFが2つの新センター設立

米国EPAとNSFは、「ナノテク環境影響研究センター(Centers for the Environmental Implications of Nanotechnology:CEIN)」を2か所設立。EPAのプレスリリースのタイトルは「素晴しい新世界は大胆で新しい研究アプローチを必要とする」(リンク)。本部はそ…

最近のナノリスクイベント3件

NANO RISK ANALYSIS: Advancing the Science for Nanomaterial Risk Management 9月11〜12日までワシントンDCで開催されたワークショップ。SRAのEmerging Nanoscale Materials Specialty Groupがスポンサー。リスク分析という視点で切り込んでいることとディ…

環境税についての覚書

環境省が提案している環境税は2004年以来ずっと「炭素1トンあたり2400円」だ。ガソリンを1リットル消費したときの炭素排出量が643gなので、炭素1トン排出するにはガソリンを1555リットル消費する必要がある。ガソリン1555リットルで2400円ということは、ガソ…

自主的取組に排出量取引を組み込むという方法

排出量取引に認証制度:政府、国内実験を来月開始(日経新聞2008年9月10日) 9月9日に「地球温暖化に関する関係閣僚会議」で温暖化ガスの国内排出量取引の実験を10月から始めることを確認したそうだ。これは欧州なんかの排出量取引とは似て非なるもので、今…

"proactive"なリスク評価

チューリヒで7日から10日まで開催されているNanoTox 2008Second International Conference on Nanotoxicologyの最後のセッション(No.9)は、"Ecotoxicology & Proactive Risk Assessment"というタイトルが付いている。注目は、"Proactive Risk Assessment"…

Maynard氏のブログ追っかけ:IANH立ち上げの巻

9月9日のエントリは、International Alliance for NanoEHS Harmonization (IANH)(ナノの環境健康安全研究の調和のための国際同盟)の立ち上げの話。タイトルは"Nanotoxicologists sele-assemble"で、これはもちろんナノ粒子の自己組織化の話と、世界中のナ…

NanoReg Newsの投票では肯定的な評価がおよそ半数

NanoReg Newsが、7月28日に締め切られた米国EPAのNMSPのBasic Programへの評価を尋ねるアンケートをやっている。Basic Programは結局、20組織から90のナノ材料の情報が提出されたようだ。ぼくは72人目の投票者だった。これまでのところの結果は次のとおり。 …

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ:付加価値と付加リスク

Maynardさんは8月24〜29日までギリシャのThessaloniki(ブログではスペルがちょっと間違ってる)で開催されたEuropean Aerosol Conferenceで講演をやってきたようだ。プログラムを見ると、28日の朝のに"Developing responsible nanotechnologies: An Aerosol…