2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ナノリスク関連イベントのまとめ

ここに挙げなかったものも含めてドイツでの開催モノがやたら多い印象。 4月17日、2009 Working Conference on Nanotech Regulatory Policy カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)で開催。主催は、California NanoSystems Institute、UC CEIN、UCLA Sch…

Lux Researchによる新興技術企業評価手法

"Lux Innovation Grid"はLux Researchが開発した新規技術に参入した企業の評価ツール。技術面、ビジネス面、成熟度の3軸で評価。その結果を、M&A、ライセンス供与、パートナーシップ、投資といった観点から判断できる。最近、ナノマテリアルに適用した報告書…

決議案が本議会でも可決。

3月31日に欧州議会の環境・公衆衛生・食品安全委員会で採択された「ナノマテリアルの規制的側面に関する欧州議会決議に向けての提案」(リンク)が、4月24日、本議会で圧倒的多数の賛成で採択された(nanowerk)。賛成391に対して反対3票のみ(4票は欠席)。…

「ぷるっぷるマスク」のナノ訴求

2008年の前半あたりからナノ訴求する化粧品がめっきり少なくなってきた中で、久しぶりのナノ訴求。「はるな愛オススメぷるっぷるマスク」の成分に「ナノ金」が挙げられていて、amazonのページで見れる製品の裏側には次のような記述がある。 マスクには、ナノ…

欧州の動きを追っかけ

欧州での動きが早い。6月に欧州に2度行く予定なので基礎知識をつけておかないと! 新規食品(novel foods)に関する規制の改正案を採択 化粧品指令が採択された翌日の3月25日、欧州議会は、委員会提案の、新規食品(novel foods)に関する規制の改正案を修正…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

やっと追いついた。 4月16日は、21世紀のための科学技術を再考するパート4 今回は3つ目のCである"control"。重要なので3回に分けて連載。Controlとは、ナノメートルスケールでの「コントロール」のこと。この先、科学技術が私たちの生活に目に見える影響を及…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

4月2日は、中国の電池技術の進歩についての話。 New York Times紙の記事に触発されて書かれたエントリ。 4月3日は、21世紀のための科学技術を再考するパート2 パート2は、"Coupling"について。カップリングとは、社会(人間)の活動と地球環境の間の切っても…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

3月30日は、食品へのナノテク応用についてのゲストブログ。 最近、食品へのナノテク応用とそのリスクについての議論が盛んだ。2009年初めには英国上院が食品部門におけるナノテク利用に関する調査を開始した。3月には欧州EFSAが食品や餌へのナノテク利用によ…

欧州議会で化粧品指令改正案が採択

欧州議会(EP)は3月24日、 Cosmetics Directive 76/768/EECの改正案を、賛成633、反対29、棄権11で承認した。1回目の読会で成立したことになる。新しい法律は2012年に施行される。「ナノマテリアル」に多くの箇所で言及したことが特徴。採択された法律のテ…

カリフォルニア州が"Call-in Program"2物質を追加

カリフォルニア州DTSCが、Health and Safety Code, Chapter 699, Sections 57018-57020に基づき、1月22日、CNTsに関する情報提供を26の企業や研究機関に呼びかけた(リンク)。3月に入って、CNTsに加えて、"Call-in Program"に2物質を追加した(pdf)。1つは…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ:NIOSHの新しいCNT研究の衝撃

3月26日は、NIOSHの研究者が、マウスの肺を突き抜ける多層CNTの電顕写真を示した話。米国毒性学会(Society of Toxicology)の年会でのこと。昨年のPoland et al.レターはインパクトは大きかったが、1)現実の曝露経路と異なっている、2)吸入されたCNTがど…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

3月19日は、21世紀のための科学技術を再考するパート1 Maynard氏が最近使う「3つのC」の話。ここではイントロで次回以降それぞれについて詳しく語られる。 Communication:人々と組織の間の情報の流れが重要になっていること Coupling:社会と地球の間の関…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ:カーボンナノチューブのリスク管理の話

3月17日は、カーボンナノチューブのリスク管理の話。英国HSE(Health and Safety Executive)が"information sheet"という形で、5ページの「カーボンナノチューブのリスク管理」を3月6日、発表した。"information sheet"は法的拘束力がないガイダンス文書であ…

Maynard氏のブログ追っかけ

2月11日は、ダーウィン生誕200年から合成生物学へという話。 ダーウィンが切り開いた現代生物学は、遺伝コードを解読し、デジタル化し、それらを操作あるいは創作し、生命体に戻すという方向に向かっている。皮肉なことに、それは、ダーウィン流進化論への反…

ICONブログ追っかけ

ICONブログはKulinowski氏が書いている。Maynard氏のブログとともにこっちも追っかけ。 2月19日は、3月9〜10日にヒューストンで開催されたワークショップのお知らせ。タイトルは「工業ナノ材料の環境に責任のある設計と処分」で、3回目という位置づけ(1回目…

NIOSHからCNTsのリスク評価のための情報提供のお願い

4月8日、米国NIOSH(National Institute for Occupational Safety and Health)が官報(Federal Register)に「単層CNTsおよび多層CNTsを含むCNTsに関する情報提供のお願い」を発表した(pdf)。パブリックコメント期間は2009年5月15日まで。科学的データを検…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

1月28日は、ジオエンジニアリングとジオエシックスの話。 ちょうどニュースや記事が重なったということでジオエンジニアリングの話。1つ目は、インドとドイツの科学者による大規模ジオエンジニアリング実験が2月始めに開始されるという話(リンク)。これはL…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

1月25日は、異分野の人たちにナノテクノロジーの重要性をいかに語るかという話。 ナノスケールでまったく異なる振る舞いをするようになるのだと言っても、目に見えない以上説得的ではない。ではどうするか。1つはアナロジーを使うというもの。Maynard氏はメ…

英国IOMによる「HARNレポート」続き

HARNレポートのタイトルは「高アスペクト比ナノ粒子(HARN)はアスベスト繊維と同様な懸念を引き起こすのかどうか判断するための予備調査」。著者には、IOMのメンバー以外に、エジンバラ大学のDonaldson氏やネーピア大学のStone氏らも含まれている。アスベス…

Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

1月13日は"public engagement"(いまだに何と訳したらいいのか分からない)の話。 オバマ政権が"public engagement"を重視していることから、ナノテクの話へ。そもそも2003年に成立した「21世紀ナノテクノロジー研究開発法」にも"public input and outreach"…