2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

難燃剤の費用と便益

スウェーデンのSP検査研究機関とユトレヒト大学のリスク評価研究所が,テレビなどに使われる難燃剤による生命リスクの削減(ベネフィット)と環境影響(コスト)の詳細な分析レポートを発表したらしい.詳細は未確認.

低ニコチン/低タールのタバコを吸う人は禁煙しない傾向

People who smoke light cigarettes less likely to quit (EurekAlert!) Cessation Among Smokers Who Used "Light" Cigarettes: Results From the 2000 National Health Interview Survey (AJPH) 低ニコチン/低タールのタバコを吸っている人は,禁煙する確…

コンサル会社が企業の自主管理を促す

ナノテク専門のコンサル会社であるLux Researchが,会員企業向けに「ナノテクの環境・健康・安全(EHS)リスクに行動を起こす」という報告書を作成した.内容はし会員しか読めないが,ニュース記事で中身はだいたい分かる.LuxのアナリストのHolman氏による…

ナノテク年間ベスト50

Nanotech Briefs誌は第2回のナノテク年間ベスト50を発表した.対象は,世の中に大きなインパクトを与えた(これから与える)技術,製品,開発者の3部門.残念ながら米国内に限られているようだ.製品については今度詳しくチェックしてみたい.

デイヴ・マシューズ・バンドもカーボン・ニュートラル.

過去15年間に,バンドとライブに来るファンが移動のために排出してきたCO2量をオフセットするそうだ.NativeEnegy社による.3600万マイル相当で,推定費用は21万6000ドル(およそ2500万円).

NHKへの支払意思額調査の解釈方法

NHK"約束"評価委員会が(個人的に待ちに待った)報告書を発表した.この報告書を受けて,マスメディアは次のような見出しで報道している.NHK自身も「CVM調査によりNHKの創出している価値に対する支払い意思額が受信料額を上回る一定程度の規模になっ…

有害性評価論文の大洪水?

現在日本も含めた世界中でin vitroやin vivoでの実験が進行中だということは,来年あたり,動物実験などの研究結果が大量にジャーナルに投稿されるはずだ.

新雑誌がまた創刊"Nanomediceine"

次々とナノ雑誌が創刊.2006年6月から隔月刊.発行はFuture Science Group Ltd.

クルマの後部座席の真ん中が一番安全

快適さでいうと最悪の席が一番安全というのはおもしろい.世の中よくできている.

カーボンナノチューブのビデオ

ライス大学が通常の光学顕微鏡とビデオカメラで撮影することに成功.2枚のガラスのスライドの間の水滴の中.

大豆イソフラボン,再び

国民生活センターが大豆イソフラボン入りの健康食品24品目を調査したそうだ(link).基準値自体もおかしな決め方だったが,よく分からないことが多い.まず,測定なんてしなくても,表示で30mgを超えているものに注意を喚起すれば済むのでは?と思うところ…

イラク戦争の真のコスト

イラク戦争は予防原則の忠実な実践だと以前から主張していた.有名なウィングスプレッド宣言は「環境や人間の健康に危害をもたらすおそれのある活動に対しては/一部の因果関係が科学的に完全に確立されてなくとも/予防措置が/講じられるべきである」とい…

エレベーター閉じ込めとオーバーラン

エレベーター事故以降,毎日のように閉じ込められ事故が報道されている.しかし,こんな事故は報道されていないだけで以前からずっとあちこちであった.日経全文記事データベースで見てみると,報道は,2003年はゼロ件,2004年は2件(1月に横浜市営地下鉄あ…

政府機関でカーボン・ニュートラル

英国政府、大胆なCO2排出削減策を発表(日経エコロジー) Government signals a step-change on environmentally sustainable behaviour (DEFRA) 6月12日,英国の環境大臣は,英国政府の建物について,2012年までにカーボン・ニュートラルを達成することを目…

米国のエタノール生産会社

−注目集めるエタノール業界--米国2番手のベラサン・エナジーが新規株式公開(CNET) 同社は現在、年間2億3000万ガロン(約8億7000万リットル)を生産している。計画段階にある工場が完成すれば、2007年には年間3億4000万ガロン(12億9000万リットル)、2008年…

はてなが「カーボンニュートラル」に

はてな、風力発電による「グリーン電力証書」を取得(hatena) はてなは,日本自然エネルギー株式会社から「グリーン電力証書」を取得し,年間30万kWhの風力発電を同社に委託することで,「はてなは自然エネルギーで稼動する「風で動くインターネットサービ…

バイオ燃料

農家はこれまで3つのFを作ってきたが,これからは4つ目のFも作るように要請される.最初の3つは,食物(food),飼料(feed),繊維(fiber).そして4つ目のFは燃料(fuel). Biofuels and the environment (ES&T) エタノールの生産が急拡大すると逆に環境…

マイクロソフトvsグーグル

地球に優しいのはどっち?マイクロソフト対グーグル(CNET) 両者とも自然エネルギーの導入や,自家用車の利用抑制などを進めているという紹介記事.どちらが先にカーボン・ニュートラルをやるだろうか?

フランスで抗議行動

仏に期待のナノテク拠点(NIKKEI NET) フランスに世界最大級の研究開発拠点「ミナテック(Minatec)」が完成して,6月2日にグルノーブルの本部で記念式が開かれた.まったく報道されなかったが,この際に,アンチ・ナノテク団体による抗議行動がかなり活…

ナノスケール・リサーチ・レターズ刊行

Springer社とNano Research Societyから "Nanoscale Research Letters(NRL)"という学術雑誌が刊行される.オープンアクセス.最初の論文は7月にウェブ上に載る予定.

ナノリスク・ニュースレター刊行

"nanoRISK Inside Report"というニュースレターが刊行された.隔月刊で年間49ドル.発行主体であるNanowerk LLCはホノルルの会社.第1号はサンプルとしてpdfとhtmlで読める.内容はこんな感じ. ナノテクノロジー・リスク:現実問題 カーボンナノ材料の毒性…

世界銀行もカーボン・ニュートラルに!

1ヶ月前にこんなことを書いた(link). もちろん,カーボン・フリーを売りにする会社だってでてくるかもしれない.今の「ゼロ・エミッション」は目に見えるものをゼロにしてるだけで二酸化炭素までゼロにしてるわけではない.カーボン・オフセットによって…

カーボン・ニュートラル映画

アル・ゴア氏の映画"An Inconvenient Truth"が世界初の「カーボン・ニュートラルのドキュメンタリー映画」となった(link).映画会社であるParamount Classics社とParticipant Productions社は,NativeEnergy社のサービスを使って,映画の製作やプロモーシ…

産業界の役割

IRGC(国際リスクガバナンス協議会)の「ナノテクノロジー・ガバナンスに関するアンケート調査:B巻:産業界の役割」もすでにリリースされていた(pdf). インタビューを受けた人たちの所属組織(部門)は次の通り.日本からは無し. Industrial Technology…

NGOの役割

IRGC(国際リスクガバナンス協議会)新レポート「ナノテクノロジー・ガバナンスに関するアンケート調査:D巻.NGOの役割(Survey on Nanotechnology Governance Volume D. The Role of NGOs)がリリース(pdf).「A巻 政府の役割」に続く第2弾.ちなみに,…

食品とナノテクノロジー:規制とリスク評価

英国食品基準庁(Food Standard Agency)は,食品にナノテクノロジーが利用されり,工業ナノ材料が添加されたりした場合に,現行の規制やリスク評価で対応可能かどうかの調査を実施し,結果をまとめた報告書の草稿を発表した(pdf). 規制に関して,1)新規の食…

政策の現場から生態学への100の質問

The identification of 100 ecological questions of high policy relevance in the UK (Journal of Applied Ecology) 英国の政策立案者が答えを知りたい生態学に関する質問が100点挙げられた.これは最初に約1000点挙げられた質問から654人による2日間にわ…

食品のリスクとベネフィット

日本の食品安全行政は,リスク評価とリスク管理を区別して,前者を食品安全委員会,後者を厚生労働省や農林水産省が担当するという仕組みだ.しかし,食品安全委員会は「リスク」しか検討しないことになっているにもかかわらず*1,摂取許容量などの勧告を求…

インディ500とエタノール

原油価格の高騰でバイオ燃料への関心が高まっているが,5月末に開催された「インディ(インディアナポリス)500」で,使用される燃料へのエタノール10%混合が義務付けられた.これまではメタノール100%だった.2007年にはエタノール100%になるという. エ…

コレステロールを下げることのリスクとベネフィット

Controversy: Should we lower cholesterol as much as possible?(BMJ) 全米コレステロール教育プログラム(American National Cholesterol Education Program)が2005年,糖尿病と循環器系疾患を併合した高リスク患者に対しては,治療の対象となるLDLコレ…