2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ナノテクノロジー:環境便益のための製品とプロセス」

ロンドンのRoyal Societyで5月16〜17日に開催.主催はInstitute of Nanotechnologyで,Defraなどが後援.主な講演タイトルは以下のとおり. ポリマー電解質膜燃料電池:先端技術と挑戦 化学物質代替におけるナノテクノロジーの役割 表面保護に関するナノテク…

"NanoNOW!"

Institute of NanotechnologyからNanoNOW!という雑誌が創刊.年間10回発行で36ポンド.第一号がpdfで48ページ.これだけあってこの値段なら高くないかも.個人的に気になった記事は,"Regulation of Nanotechnology - within REACH?"(pp.44-46)

生態系の金銭価値化

EPAのNCERとNCEEがスポンサーの生態系の便益(ecological benefits)の金銭価値化に関する会議"Valuation for Environmental Policy"が4月23〜24日に開催. セッション1:便益移転 セッション2:湿地と沿岸資源 セッション3:侵入生物種 最近EPAはこのテ…

"Review of Environmental Economics and Policy"

Association of Environmental and Resource Economistsから新しく創刊された雑誌.略称はREEP(リープ?).編集長はHarvard大学のRobert Stavins氏.編集委員には知ってる名前が多いので,内容には期待できそう.

国レベルでのカーボン・ニュートラル

ノルウェー首相は2050年までに温暖化ガスの排出をゼロにするというカーボン・ニュートラルを宣言したそうだ(news).とうとう国レベルでのカーボン・ニュートラルの提案が出てきた.活動,イベント,個人,組織,政府,国といった様々なレベルでのカーボン…

自発的報告制度の現在

オーストラリアでは自発的な情報公開制度に応じて20社以上が申告し,集計結果が報告されたことを紹介したが,英国や米国では見通しはちょっと不透明だ. 英国の自発的報告制度(Voluntary Reporting Scheme: VRS)は2006年9月22日から始まった.計画は2008年…

エタノール導入によるオゾン濃度の上昇

Stanford大学のMark Z. Jacobson氏のES&T論文(Jacobson 2007)の紹介.ガソリンの代わりにE85(エタノール85%,ガソリン15%)が米国に全面的に導入された場合(2020年)のヒト健康影響を,全米とロサンゼルスを対象に推計した.E85と言っても米国ではエタノ…

「ウソ」と「逃げ」を回避する仕組み

ソフトバンク新書から出た『学者のウソ:専門家・メディア・科学技術の倫理』の中で掛谷氏は,住基ネット論争,ゆとり教育,ダム論争,理系学者,文系学者という項目でそれぞれの「ウソ」について例証した上で,ウソを生み出さないような学問のあり方や倫理…

「危機を警鐘する学者」の位置づけは?

自然災害パニック系の映画をDVDで立て続けに3本見た.「日本沈没」(日本2006年),「マグマ」(米国2006年),「ソーラー・ストライク」(米国2006年).危機の原因はそれぞれ,メガリスの崩壊によるプレート沈み込み加速,マグマへの負荷増大による休火山…

ロシアもナノテク兵器を開発

イスラエルに続きロシアも表明.イスラエルのときは「人造スズメバチ」というインパクトのある内容だったけど,今回は具体的な内容は書かれていない.Yahoo!の日本語記事では「モスクワ・エネルギー研究所のアレクセンコ・ナノテクノロジーセンター長」が明…

雑誌Nanotoxicology創刊

新雑誌Nanotoxicologyが創刊.第1号は豪華メンバーによる論文が4報.アブスト等からこんな様子. 1本目はGünter Oberdörsterらによる"Toxicology of nanoparticles: A historical perspective"で,工業ナノ粒子の毒性研究を,シリカやアスベストに関する粒…

最近のニュースに取り上げられたナノ毒性論文

単層CNTsの「長さ」と毒性の関係 National Institute of Standards and Technology (NIST) の研究.200nm未満の長さのDNAに包まれた単層Carbon nanotubes (CNTs)がヒトの肺繊維芽細胞内に優先的に取り込まれるのに対して,200nmよりも大きいものは細胞から取…

環境・健康・安全(EHS)に関するヴァーチャル・ジャーナル

International Council on Nanotechnology (ICON) が,"Virtual Journal of Nanotechnology Environment, Health and Safety"を開始.ナノ材料のヒト健康や環境への影響に関する論文をあちこちから集めてまるで月刊誌のような体裁にまとめるというもの.かな…

"Nano Risk Framework"への反対声明

ETC Groupを中心とした11の団体が,DuPondとEnvironmental Defenseが先日発表した"Nano Risk Framework"に対して,"We reject outright the proposed voluntary framework as fundamentally flawed."(根本的に間違ってるので断固として拒否!)との声明文を…

食品と農業における利用のモラトリアム要求

International Union of Food, Farm and Hotel Workers (IUF) は,3月17〜22日にジェノヴァで開催された第25回のIUF Congress meetingにおいて,「安全であることが示されるまでは」ナノテクノロジーの食品と農業における利用のモラトリアムを要求し,製品を…

リスク評価と持続可能性

EPAからの依頼で,National Academy of Sciences(NAS)は,EPAのリスク評価プロセスの改善のための勧告を準備中.1983年に出たリスク評価の古典である通称Red Bookを乗り越えるという位置付けもある.新たな視点は,持続可能性(Sustainability).EPAはす…

大統領令13422号とOMBのBulletin

1月18日,ブッシュ政権が大統領令13422号を公布.これはクリントン政権時の大統領令12866号への追加的修正.規制影響分析の対象に明示的にガイダンス文書も含めるという趣旨のもの.これに合わせてOMBが"Final Bulletin on Good Guidance Practices"(pdf)…

銀ナノ粒子規制のその後2

昨年秋にEPAが,銀ナノ粒子による殺菌作用を売りにしたSamsungの洗濯機を,FIFRAのもとで殺虫剤として規制対象とする意向を表明して以来,「銀ナノ粒子を使っている」という宣伝文句がぱったり消えたという(nanopublic).さらには「ナノテクノロジー」への…

エタノールで「カーボン・ネガティブ」の可能性

バイオマスはその成長過程で炭素を吸収するために燃焼しても「カーボン・ニュートラル」だと言われる.でも実際は,エタノールにしても,トウモロコシやサトウキビの生産や精製や運搬などの場面で,化石燃料を使っているので,カーボン・ニュートラルではな…