2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

英国上院科学技術委員会の報告書「ナノテクノロジーズと食品」のまとめ。

2回に分けて長々と書いてしまったけど、特に印象に残った点は以下のとおり。 消化器官に入ったナノマテリアルの有害性に関連しそうな特性として、サイズ、溶解性と残留性、化学的&触媒的反応性、形状、抗菌作用、凝集状態を挙げたこと。 吸入曝露したナノ粒…

英国上院科学技術委員会の報告書「ナノテクノロジーズと食品」メモ(その2)

その1はある意味イントロ。ここからどんどん本質に切り込んでいく。 第5章「規制のカバー範囲」。 ここは法規制ギャップ調査の章。英国の規制の大部分は欧州レベルで決められたもの。一般的な安全性については、「食品法規制の一般原則(EC/178/2002)」。…

カリフォルニア州へのCNTs情報提供の第1号

カリフォルニア州DTSCは2009年1月22日に、カーボンナノチューブ(CNTs)の生産・輸入を行う26社(大学や研究所も含む)に対して正式にCNTsに関する情報提供を正式に要請したことは以前書いた(リンク)。その情報提供の第一号としてやっと2009年12月に、スタ…

「今後10年ウォッチしておくべき10の新規技術トレンド」

Maynard氏の2020 Scienceブログの12月25日のエントリは「今後10年ウォッチしておくべき10の新規技術トレンド」。新規リスクのない新規技術はないので、この先盛り上がりそうな新規技術をウォッチすることはすなわちこの先盛り上がりそうな新規リスク(社会的…

英国上院科学技術委員会の報告書「ナノテクノロジーズと食品」メモ(その1)

1月8日に公開された報告書の気になる部分をメモ。英語タイトルは、"Nanotechnologies and Food"であり、ナノテクは複数形であることに注意。日本語にすると区別がつかなくなるのが残念なので「ナノテクノロジーズ」としてみた。かなりはっきりした勧告を行っ…

欧州委員会がリスク評価アプローチの改善を検討開始

欧州委員会の3つの委員会(SCCS, SCHER and SCENIHR)が共同で、リスク評価アプローチの改善に向けたワーキンググループを立ち上げた(pdf)。リスク管理側のニーズをうまく汲み取ることと、リスク問題についての効果的なリスクコミュニケーションを実施するた…

「技術革新は21世紀の生活にどのように貢献すべきか?」

2020 Scienceブログの12月は、Maynardさんが出したお題「技術革新(technological innovation)は21世紀の生活にどのように貢献すべきか?」にゲストが回答していくゲストブログ特集。その経緯は12月10日のブログ記事を参考に。12月14日から18日まで合計10人…