神経科学と社会の関係を探る「ニューロソサイエティーズ（"neurosocieties"）」開始

European Science Foundation (ESF)が資金を出しているEuropean Neuroscience and Society Network (欧州神経科学と社会ネットワーク：ENSN)が、神経科学（neurosciences）の発展の社会的・法的・倫理的インプリケーションを探る"neurosocieties"というプロジェクトを開始した（news）。神経科学は、精神医学、神経学、心理薬学、行動遺伝学、分子生物学などを含む広い分野だ。脳科学とも意味は近い。
期間は2007年から2012年。"neuro"という言葉は"neurosociety"だけでなく、"neuropolitics"、"neuroethics"だとかあらゆる言葉の接頭語となる。"neuroeconomics"はもう有名だ。2007年11月には最初の会議"Neurosocieties: the rise and impact of the new brain sciences"（神経社会：新しい脳社会の勃興と影響）がロンドンのLSEで開催された。
ネットワークが設定しているテーマは以下のとおり。

• 神経科学と社会：欧州におけるアジェンダの設定
• 公衆衛生と神経科学の政治学：
• 神経経済：市場、選択、神経技術
• 神経化学的自己の源泉：意識、人間性、差異

5月1〜3日にはHarvard大学で国際ワークショップ（"Our Brains, Our Selves?"）、9月28日〜10月5日にはローマで「ニューロスクール」（"ENSN First Interdisciplinary Neuroschool"）、2009年4月2〜4日にはポルトガルで2回目の欧州会議"Neurosocieties II: Second ENSN General Conference"が予定されている。要注目。