コレステロールを下げることのリスクとベネフィット

  • Controversy: Should we lower cholesterol as much as possible?(BMJ

全米コレステロール教育プログラム(American National Cholesterol Education Program)が2005年,糖尿病と循環器系疾患を併合した高リスク患者に対しては,治療の対象となるLDLコレステロール値を約70mg/dlに下げたことに懸念を表明(1つだけなら100mg/dl).そうなるとほとんどの人が通常の8倍以上のスタチン薬剤を飲まなければならなくなり,副作用(ドロキシメチルグルタリル・コエンザイムA還元酵素の合成を阻害,筋肉の痛み・衰弱,精神・神経症状,発がん等)の方がずっと大きくなると指摘している.
日本では日本動脈硬化学会が2002年に更新した(ガイドライン)では,脂質管理目標値としてLDLコレステロール160mg/dl未満(危険因子なし),140mg/dl未満(危険因子1〜2個)とされた.
コレステロールガイドラインへの疑問については似たような本がたくさん.