大豆イソフラボン,再び

国民生活センター大豆イソフラボン入りの健康食品24品目を調査したそうだ(link).基準値自体もおかしな決め方だったが,よく分からないことが多い.まず,測定なんてしなくても,表示で30mgを超えているものに注意を喚起すれば済むのでは?と思うところだけど,次のとおり.

 「大豆イソフラボン」を含む健康食品で、食事以外からの安全な1日摂取量(30ミリ・グラム)を上回る商品が多数出回っていることが22日、国民生活センターの調査で明らかになった。
 同センターは、大豆イソフラボンを配合している錠剤やカプセル型の健康食品のうち、表示で1日摂取量が30ミリ・グラムを超えていた24銘柄を選び、大豆イソフラボンの量を測定。14商品が実際に30ミリ・グラムを超えた。
(2006年6月23日 読売新聞)

30mgを上回る商品が多数あることはあたりまえで,30mg以上含んでいると表示してあるにもかかわらず,実際にはそれ未満だった食品が24品目中10品目もあったことの方が驚きだ.だから,この記事の見出しは「「大豆イソフラボン」摂取基準上回る商品出回る」ではなくて,「「大豆イソフラボン」過剰に表示している商品出回る」となるべきだ.

と思ったんだけど,よく考えたらこれは「配糖体」の形での表示であって,国民生活センターはこれをアグリゴン型として換算した数字なのかもしれない.そもそも食品安全委員会による「1日30mg」はアグリゴン型への換算値としてだった.アグリゴン型での30mgは配糖体では約48mgに相当するらしい(link)。

また,この記事が出た翌々日の日経新聞朝刊にはカゴメの「まるごと大豆」の全面広告が載っていた.広告には大豆イソフラボンの量が書かれていないが,ウェブサイトを見ると「まるごと大豆」(100ml)に含まれている大豆イソフラボンの量は50mgだ.