洗濯機はdeviceかpesticideか?

2006年の秋に,EPASamsungの銀ナノ粒子を使った洗濯機を"pesticide"として規制するつもりだというニュースが流れ,これに対してEPAは2007年春にも考え方をまとめて官報に発表するとしていた.ようやく,9月21日,EPAのPesticidesのサイト官報通知に発表された.
タイトルは「農薬登録;イオン発生装置についての分類( Pesticide Registration; Clarification for Ion-Generating Equipment)」。
2005年9月にはEPAは銀電極を使って銀イオンを発生させる洗濯機をpesticidesではなくdevicesだと言ったが、その後1976年の官報通知に立ち返り検討した結果、物理的・機械的手段で生物を除去するものは「装置(device)」だけど、生物を除去するための物質を発生させるものは「農薬/殺虫剤(pesticide)」とみなし、Federal Insecticide, Fungicide, and Rodenticide Act (FIFRA)のSection 3もとでpesticidesとして登録しなければならない。
ナノテクとの関連ではEPAのページには次のように書かれている。

最近の報道記事は、銀イオン発生洗濯機を、ナノテクノロジー製品だと記述しているが、EPAはこの製品がナノテクノロジーを使用していることを示唆する情報はまったく受け取っていない。EPAは、このタイプの製品を登録するために、すべての製品を、他の農薬と同一の規制基準に従って評価する。この通知は、ナノテクノロジーを規制するための措置ではない。

最後にわざわざ「ナノテクノロジーを規制するための措置ではない」と念を押しているところに注目!

インドで発売

最近、インドのニュースサイトに、Samsungが半自動式洗濯機シリーズの発売を始めるという記事があった。このSilver Nanoは、銀ナノ粒子を使って、バクテリアを除去すると明記されている。
Samsungのホームページを見ると最近は、「Silver Nanoシリーズ」から「Silver Careシリーズ」に名前を変えたのかもしれない。ナノ訴求しなくなったのではないか?ページには「銀イオンの自然の力が、臭いを生み出すバクテリアを取り除きます」と書いてあるので、EPAの基準を当てはまるとpesticideとなりそうだ。しかし、ここにはナノという言葉は書かれていない。