米国EPAによる「ナノ材料研究戦略(NRS)」草稿

去年予告したように、米国EPAからDraft Nanomaterial Research Strategy (NRS)が発表された(pdf)。今後外部ピアレビューを経てファイナライズされる。4つの重要研究テーマと、その中の7つの重要課題が挙げられた。

発生源、運命、移動、曝露(Sources, Fate, Transport, and Exposure)

  • どのナノ材料がライフサイクルの観点から高い排出ポテンシャルを持つのか?
  • 環境媒体や生体サンプル内の工業ナノ材料を検出し定量化するためにどのような技術が存在し、適用可能で、新たに開発されなければならないか?
  • 工業ナノ材料の環境中運命を決める主要なプロセス/特性は何か、これらは材料の物理的化学的特性とどのように関係しているのか?
  • 工業ナノ材料の排出により生じる曝露はどのようなものか?

リスク評価と試験方法に情報を与えるヒト健康と生態研究(Human Health and Ecological Research to Inform Risk Assessment and Test Methods)

  • 工業ナノ材料とそれらの応用がヒトと生態レセプターに与える影響は何か、これらの影響はどうすればうまく定量化し予測できるのか?

リスク評価手法とケーススタディ(Risk Assessment Methods and Case Studies)

  • EPAのリスク評価アプローチは、工業ナノ材料の特性を加味するために修正される必要があるか?

リスクを予防し、軽減する(Preventing and Mitigating Risks)

  • 工業ナノ材料のリスクをライフサイクルを通して最小化するためのどのような技術や実践が適用されうるか、環境を守るためにナノテクノロジーの有益な利用をどのように最大化しうるか?