官報のPMN(製造前届出)情報をチェックしてみた。

米国EPAにPMNが出されると、Federal Register(官報)に公表される。12月の官報にフラーレンについてのPMNが載ったので、ついでに2008年分について、CNTとフラーレンについてチェックしてみた。全部で4件、7物質が見つかった(もっと出ているように思うのだが…)。1月のMWCNTsはCBI(秘匿情報)となっているが、用途情報が3月に出されたSWCNTsとそっくりなのでSwanなのかもしれない(最初は匿名で出したがこのあと企業名を出していく戦略に変えたのだろう)。SwanがMWCNTについて同意指令を受けたと発表したのが9月、続いてSWCNTについて発表したのが11月。レビュー終了予定日からだいぶ遅れているが、最初だから時間がかかったのかもしれない。4月に提出された分は匿名の企業による「カーボンナノ材料」で漠然とした名称。11月にはフラーレン関連で4物質。Nano-C社は、フラーレンだけでなくMWCNTとSWCNTも製造している。

申請を受理された日順に行くと次のとおり。受理日(カッコ内はEPAのレビュー終了予定日)、製造/輸入業者名、化学物質名、用途情報の順。

  • 2008年1月14日(2008年4月12日)CBI (S)MWCNTs (当該FRへのリンク)。用途は、(G) (1) Property modifier in electronic applications, contained use; (2)Property modifier in polymer composites, contained use
  • 2008年3月25日(2008年6月22日)Swan Chemical Inc. (S)SWCNTs (当該FRへのリンク)。用途は、(G) (1) Property modifier in electronics, contained use; (2)Property modifier in polymer composites, contained use
  • 2008年4月25日(2008年7月21日)CBI (G)Carbon nanomaterial (当該FRへのリンク)。用途は、(G) Antistatic, reinforcement additive
  • 2008年11月5日(2009年2月2日)Nano-C. Inc. (S) [5,6]fullerene-C60-ih、(S) [5,6]fullerene-C70-d5h(6)、(S) [5,6]fullerene-C84-d2、(S) [5,6]fullerene-C84-d2d (当該FRへのリンク)。用途は、すべて (S) (1) Compound for use in organic electronic devices. (2) Compound used to improve the mechanical properties of rubbers, plastics, and lubricants. (3)Compound for use as an additve to increase the conductivity of materials.