ナノ予定表

よくある毒性学の会議と違って,実験や評価を行うにあたってのかなり具体的な関心事に焦点を絞って議論する実践的なスタイルが特徴.役に立ちそう.1日目の午前はナノ材料の調合,午後はナノ材料の特性,2日目の朝から午後まで体内動態と毒性,最後に環境動態と曝露.

ナノ政策(nanopolicy)という言葉を掲げて,パネリストに国会議員も3人呼ぶあたり,ナノテクの法規制を本気で考え始めていることが伺える.

ビジネスの話だけかと思っていたら安全性の問題にかなりの時間を割いていて驚いた.2日目午前にはメイン会場で「Regulatory Policy Update(規制政策の最新事情)」というセッションが設けられ,FDAEPAの担当者が招かれている.さらに3日目にもメインの会場でまず,環境NGOの"Environmental Defense"の人による「A Framework for Proactively Managing Nanotech Environmental, Health and Safety(ナノテクの環境,健康,安全を自ら進んで管理するための枠組み)」,そのあとも,NIOSHの担当者などを招いて労働安全の問題を議論する.ビジネスのためにも,そういった潜在的なマイナス面にも目を配る必要があることをはっきり認識しているのだろう.