米国のナノテク予算

下院でナノテク予算が通過.NNIの要求どおり認められたらしい.総額は2005年実績が12億ドル,2006年と2007年が13億ドル.このうち,NSFDOD,DOEで4分の3を占める.NIHは13%,NISTは6%,EPAは1%に満たない.このうち「社会的側面(social dimensions)に分類されているものが,総予算額の5.5%(2006年)から6.4%(2007年)に微増.「社会的側面」は,「環境・健康・安全R&D」と「教育・倫理・法律・その他社会的問題」に分けられる.金額にすると,前者が3,480万ドル(2005年),3,750万(2006年),4,410万ドル(2007年)である.ただしこのうち,Maynard氏の言う”highly relevant research”の占める割合は不明.彼の推計した3分の1という割合が当てはまるなら,彼が必要だと主張する5,000万ドルには程遠いことは確か.
「環境・健康・安全R&D」の予算は実験などに支出されることは予想できるのだが,後者の「教育・倫理・法律・その他社会的問題」はいったいどのような内容に支出されているのだろう?3,330万ドル(2005年),3,410万ドル(2006年),3,800万ドル(2007年)であり,日本円にすると30〜40億円にもなる.