コンセンサス会議

小林傳司著『誰が科学技術について考えるのか:コンセンサス会議という実験名古屋大学出版会(2004年)を単なる読み物としてではなく,ナノテクノロジーについてコンセンサス会議を実施することを想像しながら読んだ.2,3年以内に本当に実施することになるかもという予感を持った.
「コンセンサス会議」はデンマークで80年代終わりに始まった一般市民参加型のテクノロジー・アセスメント(pTA)の1つの方法である.デンマークの技術評価局(Danish Board of Technology)はpTAに関連する方法を8つホームページ上で解説している.開催に要する費用も書かれているのが便利(1DKK=約20円).

  • Inter-disciplinary Work Groups(5〜8人の専門家.6〜8ヶ月続く.報告書を作成.DKK 200,000-300,000)
  • Interview Meeting(30〜35人程度のグループ・インタビュー.DKK 30,000)

  →2004年6月24日にナノテクノロジーについて29人の市民を集めて実施されているが報告書はデンマーク語だ(pdf).

  • Cafe Seminar(カフェでテーブルに25〜100人.DKK 30,000)
  • Citizens' Summit(200〜800人の市民の参加で丸一日.関係しそうな市民から無作為に招待.DKK 200,000-400,000)
  • Citizens' Jury(16人の市民が5日間かけて最終文書作成と投票を行う.DKK 400,000)
  • Citizens Hearing(丸1日かけて実施.数人からなるグループ4つ.DKK 100,000)
  • Future Panel(1〜2年続く.20人の国会議員からなる.DKK 600,000)
  • Hearings for Parliament(専門家と政治家.DKK 150,000-250,000)

(この項目も続く.まずはナノテクに関する欧米のpTAの実践例を集めていく)