ナノテクと食品

10月12〜13日に米国アトランタで開催されたNano4food会議(第2回)では,"SESSION 4: Regulatory Issues and Consumer Confidence"において,「ナノテクノロジーと毒性学:食品とナノテクノロジーについて懸念すべき理由はあるのか?」「法的責任:食品関連製品にナノ粒子を用いることの法的影響」「ナノテクノロジーをめぐる毒性学問題を調査することは食品産業にどのような影響があるか」といった講演とパネルディスカッションが行われた.
10月25〜26日にはアムステルダムで「食品・健康食品産業におけるナノおよびマイクロ技術」(Nano and Microtechnologies in the Food and Healthfood Industries)という会議があった.ここでも,安全面や規制面の議論があったようだ.「食品と食品包装材料におけるナノ材料:規制と消費者安全に関する側面」「ナノテクノロジーに対して生まれつつある世界的な規制枠組み」「食品とナノテクノロジーに関する消費者からの観点」「食品産業における現在および将来のナノテクノロジーへの規制」「ナノテクノロジーと食品安全」というった講演題目が並ぶ.
報告書もいろいろ出ている.
英国のコンサル"Cientifica"は8月に,「食品産業におけるナノテクノロジー」(Nanotechnologies in the Food Industry)(本文有料.要旨のみウェブ)を発表.食品産業におけるナノテクは,2006年の4億USドルから,2012年には5800億USドルに成長すると予測.現在のナノテク利用は,食品包装で使われるナノクレイ(nanoclay)と栄養補助食品への利用が大きい.また,製造においてろ過などにも利用されている.
ウッドロー・ウィルソン国際学術センターのナノテクノロジー・プロジェクトでも9月,「農業および食品産業におけるナノテクノロジー:期待される適用」(Nanotechnology in Agriculture and Food Industry: Anticipated Applications)(pdfでダウンロード可)という報告書を発表.