「気候変動とメディア」公聴会

米国議会上院の環境及び公共事業委員会(U.S.Senate Committee on Environment & Public Works)で「気候変動とメディア」という公聴会が開催された.ここからRealPlayerで見れる.テキストはここ.テーマは,メディアは科学的知見を正しく伝えているか.議長のInhofe氏は筋金入りの懐疑派だけど,選挙で民主党が多数派になったために1月からは温暖化対策推進派のBoxer氏が議長に就く見込みらしい.
1番目のオクラホマ大学のDeming氏は,歴史的に見て温暖化は安定と繁栄をもたらした(から温暖化しても大丈夫)と力説.2番目はハーヴァード大学のSchrag氏.時間オーバーで遮られながらも,CO2濃度は人類が経験していない高レベルになっていると力説.ジェームズクック大学のCarter氏は,温暖化は自然現象であり,対策は適応(adaptation)がよく,人為的な緩和対策はコストがかかりすぎて無駄だと主張.カリフォルニア大学サンディエゴ校のOreskes氏は,不確実性がいつも強調されるが,気候変動は人為的な原因で引き起こされているというのは科学者の間ではちゃんと合意ができているのだと主張,彼女は2004年のSciencee誌に"The scientific consensus on climate change"という論文を発表.1993〜2003年のピアレビューされた論文952本を分析したもの.ビジネス&メディア研究所の所長であるGainor氏は,今世紀に入ってからメディアは,氷河期,温暖化,氷河期,温暖化と大変動の予測を繰り返してきたことを強調し,ジャーナリストは懐疑的であるべきだと主張.最近のゴア映画に刺激された温暖化報道の過熱に警鐘.
内容はともかく,みんな自信満々なのがある意味うらやましいかも.