銀ナノ粒子規制のその後2

昨年秋にEPAが,銀ナノ粒子による殺菌作用を売りにしたSamsungの洗濯機を,FIFRAのもとで殺虫剤として規制対象とする意向を表明して以来,「銀ナノ粒子を使っている」という宣伝文句がぱったり消えたという(nanopublic).さらには「ナノテクノロジー」への言及まで除いた例が多いという.例として挙げられているのは,Sharper Image社の"FresherLonger Miracle Food Storage"(食品保存容器)だ.食品を長期に渡って保存できるというのが売りで,この"miracle"は銀ナノ粒子の殺菌作用によるのだろう.結果として,ナノ規制の可能性→表示がなくなる→消費者は判断できない,という中途半端な結果になっている.
Nanotechnology Law Reportによると,3月29日に行われたAmerican Bar Association主催のTeleconferenceでは,EPAのJim Jones氏によると,FIFRAのもとではナノ材料を使っていると主張する殺虫剤の登録はなく,申請もないそうだ.しかし,彼は近いうちにありそうだと考え,準備をしていると述べた.また,銀ナノ規制に関するFederal Registerへの発表は"late-spring 2007"までに出るらしい.