やっぱりカドミウム米も消えているのか?

疑惑だけかと思ったら、今度は週刊ポスト10/10号にカドミウム汚染米の記事が出ている。見出しは「「汚染カドミウム米」も消えていた」。記事中ではいくつかの事実が判明している。
まず、農家からカドミウム汚染米を(2004年から)買い上げているのが「社団法人全国米麦改良協会」というところだけど、「パウダー状に粉砕した上で着色料で赤く染める」という作業は実は「食品メーカーのA社」に委託しているという話。協会の平成20年度事業計画書にはこう書かれている。

6.米流通安心確保対策事業
  米流通安心確保対策事業実施要綱に基づき、次の事業を行う。
 (1)国から受け入れた補助金の適正な管理・運用
 (2)カドミウム含有米の買上げ、保管・加工・販売等
 (3)カドミウム含有米の生産を抑制するため、都道府県・米穀出荷業者を対象とした会議の開催


そして事業費は、「カドミウム含有米流通防止対策事業費支出」が7億5,582万円とけっこうな額。「食品メーカーのA社」への委託料が含まれているのだろう。ほかに、「カドミウム含有米生産抑制推進事業費支出」が261万円。記事によると協会内のカドミウム担当者は1人だけだそうだ。

事業報告は以下のとおり。報告は「平成18年度」について。

米流通安心確保対策事業実施要綱等に基づき、次の事業を行った。
1.本事業の実施に関し、国から受け入れた補助金の管理・運用を行った。
2.平成18年産カドミウム含有米1,201トンの買上げを行い、合板接着剤用995トン及び人工骨材用202トン(前年産残を含む)を加工の上販売した。   
3.カドミウム含有米の生産を抑制するため、市町村・米穀出荷業者等の担当者を対象とした会議への助成は、申請は無く行わなかった。
4.カドミウム含有米の生産を抑制するため、都道府県・米穀出荷業者等の担当者を対象とした全国会議は、諸般の情勢から開催しなかった。

次に、協会が販売した変形加工後のカドミウム汚染米は、合板接着剤メーカーと人工骨材メーカーからさらに、転売されていたという話。
そして、変形加工後のカドミウム汚染米は赤くなかったという話。週刊ポストの記事から引用。確かにこれだと何にでも使えるかも。

真っ赤というよりは玄米のようにほのかに茶色がかったサラサラの粉だった。記者には白色の範囲内とも感じられ、一見して食べられないと思わせるような色ではなかった。