とうとう始まったTSCAによるナノ材料規制(その4)

Environmental Defense FundのRichard Denison氏は10月13日付けブログの中で、いくつかの懸念を示している。

  • SwanがMWCNTの生産を始めると、MWCNTはTSCAインベントリに載る。そうすると、今後だれでも、EPAに知らせることさえせずにMWCNTを生産使用できるし、生産量がどれだけ増えてもEPAによるレビューが行われることはない。
  • ただし、EPAは、Significant New Use Rule (SNUR:重要新規利用規則) も公布する可能性が高い。Swanに課せられた条件と同じ条件を他の生産・使用者にも課すことになる。
  • しかしもし、今後新たな懸念が生じたら?・・・TSCA Section 6を発動するしかない。つまり、「既存物質」として規制する方法だ。でもこの要件が発動されることはめったにない。アスベストにさえ不可能だったやり方だが、さらなる規制を行うために残された唯一の方法となる。