Andrew Maynard氏のブログ追っかけ

まだ2008年だ。

12月10日は、科学技術イノベーションへの「愛のむち」の話。

National AcademiesのNational Research Councilから発表された報告書「ナノテク関連の環境健康安全研究についての連邦政府の戦略に関するレビュー」が取り上げられた。そもそも2007年、National Nanotechnology Coordination Officeが、National Research Counicl(NRC)にNNIの環境健康安全研究の戦略に関するレビューを依頼した。NRCでは2つのサブ委員会がレビューのための委員会メンバーを任命し、この報告書が2008年末に完成した。
Maynard氏は、この報告書はナノテクに特化したものだけど、どんな新興の科学技術イノベーションにも当てはまる欠点について書かれたもので、特に、ナノテクノロジーは、来る数十年の科学技術イノベーションを支えると考えられているいくつかの新興技術の最前線にいると言う。そして、報告書は「戦略がない」と結論した。そこでMaynard氏は言う。愛のむちが必要だ、悪い習慣は排除しようと。悪い習慣のトップが、リスク研究をエコノミークラスの研究として扱う傾向だ。むしろ、新興技術に起因する潜在的なリスクを理解し、軽減するための研究は、イノベーション成功のカギである。技術がイノベーティブであればあるほど、リスク研究もイノベーティブであるべきだ。Project on Emerging Nanotechnologiesは、報告書発表に合わせて、米国政府の省庁別のナノテクEHSの研究予算の配分案を出した(pdf)。