NIOSHからCNTsのリスク評価のための情報提供のお願い
4月8日、米国NIOSH(National Institute for Occupational Safety and Health)が官報(Federal Register)に「単層CNTsおよび多層CNTsを含むCNTsに関する情報提供のお願い」を発表した(pdf)。パブリックコメント期間は2009年5月15日まで。科学的データを検討したうえで、労働曝露による健康リスクを評価し、コミュニケーション文書("Alert"や"Current Intelligence Bulletin"などの形で)として発表される予定。これらの文書は、潜在的な健康リスクを伝え、安全な取り扱いのための手段を勧告するもの。NIOSHは先日、ナノ材料への労働曝露による潜在的な健康影響を管理するためのガイドライン"Approaches to Safe Nanotechnology: Managing the Health and Safety Concerns Associated with Engineered Nanomaterials"を発表した。今回作成する予定のコミュニケーション文書は、このガイドラインのフレームワークに基づいて、CNTsに特化した勧告となる。今回NIOSHが提供をお願いしている情報は次のとおり。
- CNTsに関するin vitro & in vivoの公表された/されていない報告書や知見
- CNTsへ曝露された労働者において観察された潜在的な健康影響についての情報
- CNTsが使用されている職場や製品に関する情報
- 曝露がありうる仕事内容やシナリオの記述
- 労働現場の曝露データ
- 曝露可能性がある職場で使用されている対策手段に関する情報(工学的対策、作業管理、個人用保護具など)
さらに補足情報として、より具体的な項目が挙げられている(上とやや重複しているが)。