「エコで責任あるナノテクノロジーを進めるための研究の優先順位」

3月に開催されたICON主催のワークショップの結果をまとめたペーパーACS Nano誌に出た。ワークショップで明らかになった重要な知識ギャップは次のとおり(詳細は論文を参照)。

  • 環境中の工業ナノ材料のための構造活性関係(SARS
  • ナノ粒子と環境の相互作用
  • 工業ナノ材料の生物利用可能性と亜致死性影響
  • 多媒体中の運命と移動についての予測モデリング
  • 廃棄シナリオと放出ダイナミズム

また、Figure 2は「環境中のナノ粒子のありうる変容」というもので、環境中へ放出されたナノ粒子が辿る可能性のある変容が4つのタイプに分けられていて便利。時間順にタイプ4から最終的にタイプ1に至る。

  • タイプ4「分解と転換のメカニズム」:溶解、微生物による分解、化学反応
  • タイプ3「物理的減衰メカニズム」:凝集、沈着
  • タイプ2「表面改質」:脱着と吸着、天然有機物との相互作用
  • タイプ1「残留性のナノ材料