オバマ大統領が新たな規制政策に向けて動き出した。

1月30日、オバマ大統領は大統領令13497号に署名し、規制影響分析(RIA)を命じた大統領令レーガン政権の12291号→クリントン政権の12866号→ブッシュ政権の13258号→さらに13422号)を廃止した。またこれと同時に行政府の長に向けた覚書を発表した。内容は、まずOMB長官に対して、100日以内に、連邦の規制審査についての新しい大統領令のための勧告を作成することを命じた。具体的には、OIRA(OMBの中のRIA審査部門)と省の間の関係、情報公開と透明性、省庁の規制作成プロセスへの市民参加、費用便益分析の役割、分配面への配慮「・公平性・将来世代への配慮、規制審査が規制の遅れにつながらないような工夫、規制政策の形成における行動科学の役割、規制作成プロセスを通して公共目的を達成するための最適なツール、についての勧告が期待されている。
まだ議会の承認プロセスを経ていないので正式に就任してはいないけど、これをCass Sunstein氏が書いたりするのかと思うと心から楽しみだ!リスク評価にも費用便益分析にも造詣が深く、リスクトレードオフをちゃんと理解し、行動経済学の賛同者である人物が、規制政策を仕切るなんてうらやましい。Sunstein氏に対する期待は、Business Week誌のこの論評が参考になる。アンチ規制か規制好きかなんていうステレオタイプで見ようとする人たちには混乱を招いているようだ。また、環境安全規制だけでなく、金融規制も扱うことになるんじゃないかと書かれているのも興味深い。