EPAがTSCA section 4を発動予定か?

EPAからの5月11日付けの通知。多層カーボンナノチューブ(MWCNT)の健康影響を把握するために、TSCAのsection 4(a)の試験ルールが必要かもしれないという内容。Section 4(a)というのは、化学物質の製造業者と加工業者に,当該化学物質の健康や環境への影響に関する新しい試験データを取得するように要求する条項だ。ただしこの条件として、当該物質がそのライフサイクルを通して、"unreasonable risk of injury"を課すことや、生産量や環境放出量がきわめて多い、あるいはヒトへの曝露量がきわめて多いことが要件となっている。後者のような条件はまだ満たされていないだろうから、前者、つまりヒト健康影響への懸念(Poland et al. 2008かな?)が発動理由になるのだろう。過去には"Section 4"関連では訴訟などで揉めているようだ。NPRM(notice of proposed rulemaking)をいつ出すかはまだ決まっていない。