Cass Sunstein氏の承認まであと少し!

就任直後のオバマ大統領が、規制審査プロセスに関連する過去の大統領令を廃止する大統領令13497号に署名し、同時に覚書を発表し、行政予算管理庁(OMB)長官に対して新しい大統領令のための勧告(recommendations)を作成することを命じたことを書いた(リンク)。これを受けて、OMB長官であるPeter Orszag氏が、2月26日、廃止された大統領令12866号に代わる規制審査プロセスのあり方についてパブリックコメントを求めたところ、3月31日までに180件以上の提案が寄せられた。
4月20日オバマ大統領はSunstein氏を、OMB内の規制審査部門であるOIRAのトップに公式に推薦した。5月12日には上院の国土安全保障政府問題委員会でのヒアリングを終え(ヒアリングの際のビデオが絶対どこかにあるはずだけど見つけられなかった)。委員会レベルでは5月20日に承認された。ヒアリングでは、ビジネス寄りのアンチ規制・費用便益分析至上主義者でないことを明言させられたようだ。委員長のLiberman氏からは、ブッシュ政権の前任者たち(John Graham氏を含む)との違いを尋ねられ、費用便益分析依存でなく、「包括的で人間らしい」かつ、道徳的配慮やその他の「柔軟な変数」により重きを置くと回答したそうだ(リンク)。
ところが、現在、Saxby Chambliss (R-GA)上院議員の反対によって承認に待ったがかけられている。理由は2004年の著書の中で、動物は人間を訴える権利を持っていると書いたこと。つまり、動物の権利擁護主義者だとレッテルを貼られ、狩猟好きに警戒されたようだ。Chambliss議員は7月4日の休会以降、Sunstein本人に会って彼自身の見解を直接訪ねる意向のようだ。そして、アメリカ保守同盟(American Conservative Union)は、"Stop the Sunstein Confirmation"(Sunstein氏の承認を止めろ)というウェブサイトまで立ちあげた。狩猟や銃に反対し、動物の権利を擁護していることが気に入らないとのこと。