経済学

脳科学や進化生物学の取り込み(AEA年会)

American Economic Associationの2007年conferenceがいまシカゴで開催されている.プログラムを眺めて思うのは,経済学といってもとても範囲が広いことと,新しい分野をどんどん取り入れていること. Session: Decision Theory: New Methods, New Insights …

行動経済学が消費者金融の興隆をどう説明しているか気になる.

須田慎一郎著『下流喰い−消費者金融の実態』ちくま新書. 消費者金融といえば,ひたすらイメージだけを流すテレビCMの洪水と無人ATM店舗がいくつかまとまって道路沿いに結集している姿を並べて見るととても不気味だ.あれだけ店舗ができるということは利用者…

古典的名著「費用便益分析」の第5版(ミシャンが復活?)

費用便益分析の古典的名著, Mishan, E. J. "Cost Benefit Analysis"の第5版が今ころになって出版された.さらに,今回はEuston Quah氏という共著者までいる.Quah氏は,シンガポールにある南洋工科大学(Nanyang Technological University)の人文社会科学部…

環境パフォーマンスと財務パフォーマンスの関係

環境パフォーマンスと財務パフォーマンスの間の関係にはいろいろ怪しい点があるが,もし環境に配慮した企業であることを売りにすることで売り上げが伸びたという事実があったとしても,それを環境パフォーマンスが財務パフォーマンスに正の影響を与えたと一…

ハピネス研究の落とし穴

Kahneman氏らはScience誌に載った論文で,世の中が思っている所得と幸福の関係のうちの大部分が幻想であることを指摘している.Kahneman, D., Krueger, A. B., Schkade, D., Schwarz, N. and Stone, A. A. (2006). Would You Be Happier If You Were Richer?…